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多焦点眼内レンズ

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当院では、2012年6月20日より厚生労働省が定める先進医療「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」の認定施設として認められ、手術を実施しております。

多焦点眼内レンズは、白内障により濁ってしまった水晶体の代わりとなる人工の水晶体です。遠くと近くが見える遠近両用眼内レンズで、2007年に厚生労働省の承認を受け、2008年に先進医療として承認されました。
遠近両方に焦点を合わせられるため、術後は眼鏡への依存度が軽減され、生活の質の向上が期待されます。

先進医療について

一般の保険診療で認められている医療の水準を超えた先進技術として、厚生労働省が認定する医療機関のみが実施できる医療技術で、保険診療との併用が認められています。すなわち、先進医療にかかる費用として、手術や眼内レンズ費用は全額患者さまの自己負担となりますが、それ以外の手術当日の薬代および手術前後の診察・検査・薬代の費用は保険診療で行えるようになります。これにより、自由診療に比べて患者さまの経済的負担を軽減して厚生労働省認定の多焦点レンズを選択することが可能です。 詳しくは、厚生労働省ホームページ「先進医療の概要について」をご覧ください。
また、民間の生命保険による先進医療特約に入っておられる方は、手術や多焦点眼内レンズの費用が給付されますので、ご契約されている生命保険会社にお問い合わせください。

多焦点眼内レンズについて

現在、白内障手術で一般的に使用される眼内レンズは「単焦点眼内レンズ」といい、近くか遠くかどちらかに焦点を合わせるものです。しかし、単焦点眼内レンズを使用すると、どこか一点にしか焦点を合わせられなくなるため、術後は焦点をあわせなかった遠近どちらかが見づらくなってしまいます。
どちらかの焦点をあわせるためのメガネが必要になるなど、何らかの補助が必要となります。
この欠点を補い、遠近どちらとも焦点を合わせることができるように開発されたものが「多焦点眼内レンズ」です。 単焦点眼内レンズと異なり遠くと近くのどちらにも焦点が合わせることができ、遠近両用メガネと類似の働きをもたらすために白内障手術によって失われる調節機能を、一部回復させる可能性もあります。
多焦点眼内レンズを使用した場合、メガネの必要性も軽減します。メガネが不要となる場合もありますが、しかしこれらの効果は全ての患者さまに認められるわけではありません。
そして、レンズの構造が複雑であるため単焦点眼内レンズに比べると、暗所で光が散乱し光の周辺に輪がかかって見える現象や、コントラスト感度の低下が起きる場合があります。
多焦点眼内レンズは、10~20代の時の視力を完全に取り戻せるというわけではありません。。ご自分のライフスタイルや、希望する見え方を医師に十分にご相談になった上、他の眼内レンズの選択を含め、十分な説明を受けた上で手術をお受けください。

眼内レンズの比較

多焦点眼内レンズ

遠方と近方の両方にピントがあうため、眼鏡への依存を軽減

単焦点眼内レンズ

ピントの合う範囲が、遠方か近方のどちらかに限られる

多焦点眼内レンズ 単焦点眼内レンズ
焦点の合い方 ピントが合う距離が複数 ピントが合う距離が1つ
見える範囲 眼鏡がなくとも、手元から遠くまで見える 手元から遠くまでのある1点がよく見える
(適宜眼鏡を用いることで鮮明に見ることができる)
短所 光が散乱して見えるハローや、光が長く伸び眩しく見えたりするグレアを感じることがある 裸眼の際に、遠近のどちらかが見づらくなる
眼鏡が必ず必要となる
目的 多少の視界の質については単焦点より劣ってもいいので、眼鏡がない状態で生活したい方 老眼鏡または眼鏡を使用していいので、鮮明な視界を求める方

生活シーンと距離について

遠方1m~ 中間50~80cm 近方40cm

旅行:景色

仕事:パソコン

スマートフォン

運転:景色

運転:カーナビ

読書

遠方1m~ 中間50~80cm 近方40cm
2焦点眼内レンズ(遠方・近方) (中間距離用眼鏡の必要性)
2焦点眼内レンズ(遠方・中間) (近用眼鏡の必要性)

多焦点眼内レンズ(タイプ別)見え方の違いについて

遠近タイプ(高加入度数) 遠中タイプ(低加入度数)
焦点の合い方 単焦点より劣る 単焦点と同等
中間の見え方 遠近と比較して落ち込む 良好
近方の見え方 良好 遠中と比較して落ち込む
コントラスト感度 単焦点より劣る 単焦点に匹敵
ハロー・グレア 軽度~中等度 軽度